メッセンジャーRNAを解析し消化器がんのリスクを判定
悪性新生物(がん)について
悪性新生物(がん)は、日本人の死因の第1位であり、 死因別割合でも全体の4分の1以上を占めると推計されています(1)。また、一生の間にがんを患う確率は、男性で62%、女性で47%と2人に1人は「がん」になるとされ、誰にでも発症し得る病気です(2)。しかし、がんは不治の病ではありません。 適切な検査によって早期発見ができれば、生存率を大幅に高めることが可能とされています(3)。がんは「早期発見・早期治療」がとても大切です。 (1)厚生労働省 平成29年人口動態統計 (2)国立がん研究センター がん情報サービス 最新がん統計 (3)全国がんセンター協議会 生存率調査
消化器がんは特に要注意
部位別の発症数では、男性では胃がんが1位・大腸がんが3位、 女性では大腸がんが2位・胃がんが3位で、男女ともに消化器がんは上位を占めています。しかし、初期段階では自覚症状に乏しく、症状がある場合も他の消化器疾患と似た症状も多いために、進行するまで気づかないことが多いとされています(4)(5)(6)(7) (4) JR総合東京病院 がん診療について (5) 大阪医療センター 外科 (6) 国立がん研究センター がん情報サービス 大腸がん (7) 国立がん研究センター がん情報サービス 胃がん
また、臓器別の5年相対生存率について、すい臓がんでは男女とも全ステージ8%程度と非常に低いことが知られています。しかし、ステージ別に見ると、ステージIで57%、ステージIIで44%となっており、 早期発見、早期治療が非常に重要です(8)。同様に胆道(胆管)では、全ステージで27%程度であることが報告されています(9)。胃・大腸については治療技術が日々進歩していますが、依然として早期発見が重要であることに変わりはありません。(10)(11)。 (8) 国立がん研究センター がん情報サービス 膵臓がん (9) 国立がん研究センター がん情報サービス 胆管がん (10) 京都大学医学部附属病院 消化管外科 (11) 大阪赤十字病院
がん細胞とmRNA
(メッセンジャーアールエヌエー)の関係性
体内では、日々がん細胞が発生していますが、免疫細胞の働きにより排除されています(12)。また、免疫細胞が活動する際には、mRNAという物質により適切なタンパク質が作られます(13)。このmRNAは数万種類あることが知られており、がん細胞があるときには数千種類が特定のパターンで発現することが明らかになっています(14)。 (12) 東京都福祉保健局 医療・保健施策 東京都がんポータルサイト (13) MBLライフサイエンス 遺伝子発現の流れ (14) Yamashita K, Matsushima K et al. Biochem Biophys Res Commun. 2001 Mar 30;282(2):647-54.
マイクロアレイ血液検査とは?
マイクロアレイ血液検査は、がんなどの異物に対する体の反応を評価し、消化器がんのリスクを調べる検査です。対象となるのは胃がん・大腸がん・すい臓がん・胆道がんです。4種のがんの有無についての感度・特異度は90%を超えており、高い精度で判別を行うことが可能です。
(注釈) 感度:がんを有する人ががんと診断される確率 特異度:がんを持たない人が、がんを持たないと診断される確率 Honda M, et al. Biochem Biophys Res Commun. 2010 Sep 10;400(1):7-15. Epub 2010 Aug 2.
注記 *マイクロアレイ血液検査は(株)金沢大学大学院医学系研究科の研究成果を基に開発された検査です。検査の測定・解析はキュービクスが実施しております。 * *この検査は自由診療となります* * *この検査で遺伝病などに関わる遺伝子情報が知られることはありません。
※本サービスは、利用者自身が生活習慣の改善や受診を行うかを 判断するための参考となる情報を提供するものであり、 消化器がんの疾患・発症に関する医学的な診断や助言を行なう検査ではなく、 医師の診断や助言を代替するものではございません。
※消化器がんの発症や進行は、その他の健康診断の検査結果や精密検査の結果をもとに総合的に判断されるものです。
マイクロアレイ血液検査の報告書について
マイクロアレイ血液検査は、RNA(2,665個)の発現量解析、および、消化器がんの部位別クラスタリング解析によって、消化器がんのリスクを判定しております。